ブラックⅠ-出会い-



「もう今日の夕飯は赤飯だよ!赤飯!ね!カエ君!!」




何故だか誰よりも嬉しそうなイツキは、きっと私がレイジを好きだったとっくの昔に知っていたのかもしれない。




いつも教室で一緒のイツキ、一番そばに居るのはきっとイツキかもしれない。



そんなイツキが、私の喜怒哀楽や変化に気が付かないはずが無い。





「どうしよう!俺これからレイ君にヤキモチとか妬かれちゃうの?あーちゃんと手とか繋いだら怒られちゃう!?」




「あぁ?お前アオイにそんな事してんのか」




「いや!そんないつもしてる訳じゃないよ!たまにだよたまに!すごーくたまに!」





喜んでるんだか、焦ってるんだかよく分からないイツキはとにかく嬉しそうで




「イツキありがとう」と私が小さく言うと




イツキは満面の笑みを見せてくれた。




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