ブラックⅠ-出会い-
レイジってば、そんな薄着で寒くないのかな。とか
その色気ムンムンの胸元もう少し閉まってくれないと、ドキドキしちゃう。とか
あきらかにどうでも良いことを考えてた私は、レイジの言葉にバイクへ股がろうとしていた足を止めた。
レイジの言う「あの日」なんて聞き返さなくても分かる。
ゴールドで書かれた“Black”の文字は今でも鮮明に覚えてるくらいだ。
そして“した”の意味だって私にも分かる。
だってあそこは、そういう場所だから。
それをレイジが知らない訳が無い、
しかも私をあそこへ案内したのは何を隠そうレイジ自身だ。