ブラックⅠ-出会い-
熱い熱い互いの唇を何度も重ねた。
唇が離れるたび、白い吐息が辺りを包んで
そしてまた重なり合う。
どれくらい続けただろう……
「リュウガとは何にも無かったよ…」
途中、呼吸困難になるんじゃないかと思ったところで、やっと私から少し離れたレイジへ呟く。
「何にも?」
何にもは言いすぎだけど、軽くウソ入ってるけど
「う…ん…」
歯切れの悪い私の返事にレイジが気が付かないわけがなかった。
「本当だろうな?もし嘘だったら…」
「あ!違った!間違った!何にもって事は無かったような気もしなくもないかも!分かんないけど!夢かもしれないし!気のせいってパターンもあるし!」