ブラックⅠ-出会い-
迷子
私は今、猛烈に悩んでいた。
レイジと付き合うようになって早2日、クリスマスまで一週間をきった。
どうしよう、どうしようと悩んでいるところで何にも解決しないことくらい分かってる。
「もうすぐクリスマスだねー!プレゼント交換しようね!」そんな昨日のイツキの言葉を聞いてから、私の頭の中はそのことしか無い。
「今日の体育は男子が外でマラソン、女子は体育館でバレーボールだ」
体育の先生が教室の入り口から叫んだ後には「さみーよ!外とかふざけんな!」なんて男子の声がちらほら聞こえる。
「俺外だから先に行くね」
「あ、うん。頑張ってね」
ジャージを持ったイツキは面倒くさそうに席を立ち上がると、ヒラヒラと手を振って行ってしまった。