ブラックⅠ-出会い-



「それで?アオイちゃんはこんな所で何してるのかな?」




「えっと、あの…その…」





全く良い言い訳が見つからない!

だってクッキーの材料買いに行くなんて言ったらせっかくのサプライズが!




だからって何にも思いつかないけど!
言い訳が 全く思いつかないけども!!




「しかも1人で」




「あー、なんて言うか…」




「その様子を見ると、レイジ達にはもちろん言わないで来たんだろ?」




あきらかに焦っている私を見ながらアキさんは苦笑いする。




「言ってない…」




だってサプライズなんだもん…


何故ここにいるのかも、何をしてるのかも全く答えようとしない私の頭にポンっと手を置くと





「とりあえず、こっちおいで」




黒くてピカピカで怪しいくらいフルスモークのクラウン、その助手席のドアを開いた。




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