ブラックⅠ-出会い-
窓側からはチラッとしかレイジの姿を確認できなかったけど、
腕を組んで壁にもたれてるレイジは
あんまり機嫌が良さそうには見えない。
「レイ君どーしたんだろうね?」
アキさんと出掛ける事をまだ言っていないイツキには、珍しく教室の前で待っているレイジを不思議そうに見つめていた。
「怒ってるのかも」
「え?なに?ケンカ?」
「珍しい」なんて言ったイツキは頬杖をつきながら驚いたように私を見る。
ケンカじゃないけど、でも何と無くあの雰囲気怒ってる気がする。