ブラックⅠ-出会い-
先に出て行ってしまったレイジに、私も慌てて立ち上がる。
あ!そうだ!
アキさんに渡さないと!
「アキさん!メリークリスマス!」
「こんな物で申し訳ないけど…」なんて付けたして手渡したのは、クッキーの入った小さな包み。
「美味しそう、ありがとう」
やっぱり笑顔のアキさんは、誰がどう見ても王子で釣られて私まで笑顔になる。
「じゃあコレは俺から」
リビングのダイニングに置かれていた小さな紙袋。
実はさっきから、アレなんだろうと気になってた。
「え?私に!?」
まさか、プレゼントをもらえるなんて思ってたなかった私のテンションは一気に急上昇で
「わぁ!可愛い!」
小さな箱の中身は可愛らしい華奢なストラップだった。
多分どこかのブランドだ。
私そういうのうといから分からないけど、何か雑誌で見たことある気がする!
「ありがとうアキさん!携帯に付けるね!」
濃いピンクと薄いピンクのキラキラとしたキーホルダー、華奢でガラスのようなキーホルダー。
きっとアキさんにもらった白い携帯にピッタリだ!!
「気に入ってくれて良かったよ」と言ったアキさんに、もう一度ありがとうを言うとレイジを急いで追いかけた。
リュウガはきっとまだ寝てる。
帰って来てから渡そう。