ブラックⅠ-出会い-
「お前の背中のこと聞いた」
それはきっとアキさんがこの背中を見てしまった事についてだと思う。
「そんな奴に悔やむ必要はない。お前はもう解放されていいんだ」
「レイジ……」
ポタリと涙か落っこちた。
誰にもこの背中の事を今まで知られる事もなくて、私の辛さを話す事もなくて
もう限界だった。
本当に限界だった。
まだ2日しかたっていないレイジにここまで自分をさらけ出せてる事に私自身驚く。
「仕方ねぇから、お前があそこに住むこと認めてやるよ」
八重歯を見せてヤンチャそうに笑うその笑顔に思わずまた涙が溢れ出た。