ブラックⅠ-出会い-


「来い」




たった一言

それだけの言葉なのに、

私の身体はまるで吸い寄せられるかのようにリュウガさんの元へと足を進める。




緊張していた背筋は自然に力が緩まり、そしてリュウガさんの目の前で立ち止まった。




「きゃぁっ」




目の前で足を止めた私の腕を掴むと、勢い良くそれを自分の元へと引き寄せる




その瞬間香ってきたのは爽やかな香りとタバコの匂い。




「あ!あの…リュウガさん…?」




今の私の体制は完全にリュウガさんと密着していて、彼の胸へ顔をくっつけているような形になっている。




一度おさまった鼓動かまたドクドクと音をあげたいるのが良くわかる。



どうしよう。リュウガさんに聞こえてるかもしれない




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