ブラックⅠ-出会い-
だけど私の鼓動が収まることはなく
「学校、どうだった」
私の首元に顔を埋めて言葉を発する。
い、息が!息が首にかかってくすぐったい!
ありったけの色気ボイスにそんな近距離で話された私の顔はきっと今ゆでダコ。
「えっと、あの、楽しかったです?」
私のハッキリとしない曖昧な答えのせいか
リュウガさんは「ふっ」と喉の奥で笑を漏らす。
「あ、あの!少し離れていいですか!?」
限界だと思った。
きっとこれ以上くっついてたら私どうにかなる!!
そんな私の言葉にリュウガさんは少しばかり身体を離すと
「何でだよ」
いや、それこっちのセリフ!
そもそもなんでこんな体制になってるの?
「いや、あの、緊張してしまうので…」
ゴニョゴニョと口を尖らせる私に
リュウガさんはまた「ふっ」と笑った。