ブラックⅠ-出会い-
「はい、これでおしまい」
最後に私の背中へとガーゼテープを貼り付けると、ぽんっと少し触れてシュウさんが立ち上がった。
「ありがとうございます」
「また定期的にみに来るから」
「はい、すみません…」
私の背中のためにあわざわざこんな夜中に…私はここに来て、リュウガさんのために生きるどころか色んな人達に迷惑んかけてる。
うつむくその顔を上げさせたのは
「あんた下向くのクセなの?」
「え…」
「何考えてるんだから知らないけど、ここにいる男どもはあんたの思うような奴らじゃないよ。うじうじしてないでちゃんと前向きな」
コツンとおでこをこつかれて、前を向くと、笑顔のシュウさん
「どうやらリュウガはあんたを気に入ってるみたいだけど、まぁせいぜい甘やかされすぎないように」