ブラックⅠ-出会い-


アキさんって本当にタイミングが良い。
いつもタイミングが凄く良い。



そして、アキさんにはいつも恥ずかしい所を見られてばかりだ。
今日で三回目…



赤面して口をパクパクさせる私とは対照的に、リュウガさんは全く気にする素振りを見せることなく



「またかよ」と小さく呟いている。




きっとアキさんのタイミングの良さに
私と同じような事を思ってるんだと思う。




「そういうのは誰にも邪魔されない夜にしてくれるかな〜」



ふざけたように話すアキさんは後ろ手にドアを閉めると




「早く支度しろよー」と言葉を残してリュウガさんの部屋を後にした。




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