ブラックⅠ-出会い-


「リュ、リュウガ」



まるで王様。
まるで帝王。




ドキドキと心臓が音を上げるなか、リュウガさんは余裕そうに笑みを見せる。




「おい、」



低い声、すこぶる機嫌の悪そうな低い声が背中の方からしてきて

そっちを見ようと首を動かすけれど、リュウガにガッチリと腰を抱かれててい身動きがとれない。




「お前のせいで遅刻すんだろーが」




不良のくせにそんなこと気にするんだ?とか、どうせ普段遅刻してるんじゃないの?とか私の考えは失礼極まりない思いでいっぱいで

そもそもレイジが起こしにくればこんな事にはなってなかったと人様のせいにするほどで、





「リュウ、アオイの事離せよ」





どうやらさっきの言葉は私へ言われたわけじゃないらしい。


リュウガに言った言葉らしい。





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