【短編集】ライン


「高橋?」

「喧嘩なんかしなくても、」


目を開く。
頭を撫でていた手を反対側の頬にあてる。


「いっぱいさわってあげるのに」


私の口から流れた言葉に、彼の目は細くなる。

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