52歳のホワイトデー
「今は、お局なんて言わないか…」
私は深いため息をついた。

午前10時、給湯室で遅い朝食を食べる。
朝食と言っても、立ったままビスケットを食べるだけ。

ささやかな癒しの時間なのに、
その時間さえ、若い同僚たちに疎ましく思われてしまう。



「あんなのばっか食べてるから太るんだよ!」
陰でそう言われていることも知っている。
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