ハツばあ
震災
同居してから数か月の事だった。

千年に一度という震災に、

私はあってしまった。

ぐらぐら。

揺れたとき、

いつもより大きくて、

「ハツばあ!大丈夫?」

まずハツばあを探した。

そのうち揺れは激しくなって、

戸棚からコップやらなにやら、

ガシャン、

パリン!!と落ちる。

止まらない。

ガタガタガタガタ、

ガシャン、

パリン!!バンバンバンバシ。

ハツばあは外に出ていた。

拝んでいる。

謎のお経を唱えていた。

私も、

靴下のまま外に出る。

このままぺしゃんと、

家がつぶれると思った。

地面は割れる。

そして地面が、

グニャグニャ波打つ。
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