ハツばあ
それからの日々は、

あまりにも慌ただしく、

あまりにも必死だった。

生きる。

とは、

なんてこった。

と思った。

ご飯を食べる。

家で寝る。

水が出る。

電気が付く。

ガスが付く。

道路がある。

家族がいる。

当たり前のことだと思っていた。


それは、

当たり前ではなかった。


そんなことにも気づかずに、

私はのうのうと、

平和だ、

なんて生きていたのだ。
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