ハツばあ
「ゆきちゃん、これに雪入れてきて。」

だじゃれ?

「はーいな。」

「冷蔵庫使えないから、

 自然の冷蔵庫だね。」

家に干してあった鮭。

何とか食べれそう。

缶詰、

洗えば食べれるね。


ハツばあといると、

自分も強くいられる。


先祖もまた、

こうして生き抜いてきたんだろうな。

そう思う。

そしてまた、

次の津波がきたとき、

あの時よりましだ。

そう言える準備をしていかなきゃ、

と思うのだった。
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