ハツばあ
帰り道、

ハツばあは、

「なんか今日はうまく歩けない。」

と言った。

「大丈夫?

 ちょっと休もうか。」

道端にあったでっかいコンクリートに座る。

何かの残骸であろうか。

「はー。歳はいやだね。」

「うん。」

「ゆきちゃんはまだ未来があるじゃない。」

「うん。

 でも、なんか。

 これでいいのかなって思ったり。」

「ゆきちゃんも好きなことすればいいよ。

 せっかくの人生だ。

 ひ孫、見れるかねえ。」

「んー。どうだろう。」






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