トイレの神様‐いいえ、ただの野次馬です‐
告白は校舎裏に
新学期が始まる。
たるい始業式のあとの、休み明けテスト。
翌日からは通常授業が始まった。
夏休み明けて、変わったことはいくつかある。
生徒達の肌が日に焼けて色黒になっていたり、髪を染めていたり。
中でも大きく変わったのは、我がクラスの担任が変わったことだ。
前の担任は、とある不祥事の証拠が匿名で教育委員会に届き、問題となったらしい。
教員免許が剥奪されたと、風の噂で聞いた。
叩けばホコリが沢山出てくることでしょう。
お陰で、私のような虐げられた生徒たちは、両手をあげて喜んだ。
内心お祭り騒ぎ。
さて、秋になったということもあり、祭が始まる。
『元担任解雇おめでとう祭り』ではなく、学校行事の一つ。
文化祭。
クラスの中心人物(権力者)が決め、クラスの中心人物(権力者)が準備をし、窓際組(平民)が雑用を押し付けられるアレだ。
私のクラスではいつの間にか、縁日をテーマに、小道具大道具が製作されていた。
文化祭を彼氏彼女とまわろうと活動する団体もある。
この間の『トイレの神様』は、縁結びの神様と同様の扱いをされた。
2礼2拍手1礼。
いつもは人のいない特別棟のトイレは常に、満員御礼状態だ。