トイレの神様‐いいえ、ただの野次馬です‐
朝、教室に着くと、いくつかある女子グループのひとつにさりげなく紛れます。
そして、誰かの言葉に合わせて頷くだけ。
休み時間になるごとに、グループを変えながら同じことを繰り返します。
その際、私が口を開くことは一切ありません。
昼休みは、見晴らしのいいところでひとりで食べます。
今日は、中庭の隅っこに来ました。
目立たない所にあるからです。
そこでするのが、人間観察。
東に告白の現場があれば、行って見物してやり。
西に泣いてる子があれば、行って慰めてやる。
そんな野次馬に私はなりたい。
とか何とか、かっこいいことを言ってみたり。
………調子に乗りました。
かっこよくないことは十分わかっています。
だけど、勘違いしてほしくない。
人間観察その他のことを始めたのは、つい最近であること。
友達がいないのは昔からですが。