トイレの神様‐いいえ、ただの野次馬です‐
情報収集は計画的に
ある日の昼休み。
私は中庭全体が良く見える、2階の音楽教室に来ていた。
情報はどこに転がっているか分かりませんから、こうしていろんな場所を巡ります。
中庭は広いし、景色もいいから、お昼時には多くの生徒が集まる情報の宝庫となります。
ほら、耳を澄ませば聞こえてくる、彼女たちや彼らの話し声が。
『大場臣(おおばおみ)の出てたトーク番組見た!?』
『もっちろん! かっこいいよね!』
『“ファンの皆さんが宝物です”って、キャー!』
『で、そんときの主人公の技がさぁ』
『もー、とにかくシビれたよな』
大抵はこのような、誰でも知っていることしか話しません。
当然です。
誰だって、こんな公衆の面前で個人情報流出はしませんから。
だけど………。