トイレの神様‐いいえ、ただの野次馬です‐
あいつのすることはよくわからない。
飼う気でいそうな浪瀬には悪いけど、私はアレが飼い猫だと思っています。
この学校の生徒で猫を飼っているのは100人ほど。
黒白となると、十数人くらいのはず。
といっても、私の認知している範囲での話。
小耳に挟んだ程度のもので、実物はおろか、写真ですら見たことの無いものが多い。
近隣住民の猫であるのなら、私の知るところではありません。
だって私、情報屋のような、大層なものじゃありあせんから。
まあ、そのうち、猫を探す人が現れるでしょうし、今は放っておきましょうか。
自己完結し、自習の課題プリントに手をつける。
授業終了のチャイムが鳴り、係りの人がプリントを回収する。
その頃には、哀れな猫アレルギー君は、くしゃみ鼻水その他、もろもろの症状を訴え、保健室行きを余儀なくされた。
そして、猫アレルギー君の皆勤はここで途絶えた。