トイレの神様‐いいえ、ただの野次馬です‐
定期試験は公平に
1学期も終わりに近付いた頃、私の耳には何の情報も入って来なくなる。
何故かって、周囲が期末テスト一色に染まるからだ。
わざわざ自分から探しに行く用事も理由もないし、私もテスト勉強に忙しくなる。
神様業はどうするか。
休みに決まってるでしょ。
第一、来ないと思いますし、来たとしたら、それはそれ。
この時期に恋愛相談なんて、真面目に勉強してる人に対する冒涜だと思います。
そんな忙しい時期であるにもかかわらず、放課後となった今。
いつもは覗き見るばかりの告白スポット校舎裏に、独りで立っていた。
肩にかけた鞄の中には、登校時下駄箱で見つけた『放課後、校舎裏で待つ』との手紙が入っている。