転校生のカノジョのヒミツ
彼女は黙る。
黙る。
長い沈黙。
この質問の答えが希望のある答えな可能性は少ない。
わかってる。
わかってるのに知りたい。
多分、
多分彼女は…
一方雪菜は…
「わかってるくせに…。
答えは言わないんですね。言いたくないんですね」
悔しそうな彼女は、
ため息をついて、続ける。
「…私のあとをついてきてください。」
それで、俺は理解してしまった。彼女は会いに行かなければもう会えないんだって。
「私は作り物だから、言えないんです。私は、はなだから一方雪菜ではないから彼女の答えは言えません。だから私の答えを2つの質問に対してだけ答えます。」
淡々と事実だけ彼女は切り出す。
そこに彼女の感情はない。
「この体はもうすぐ壊れます。いつ壊れてもおかしくないです。いつかは分かりません。残念ですけど…分かりたくもないんで。あとさっきのは、彼女の意識の接続が外部から無理やり切れさせられたんですよ。だからこっちの体が私と切り替われなくて、ってことです。他は彼女から聞いてください。」
彼女と学校を飛び出す。