転校生のカノジョのヒミツ

走るのかと思ったら、タクシーを彼女が止めた。

へ?

呼んでたの?

「本当に急ぐんですから当然ですよ?林田くん。
自分で走ってるヒマなんてないです。わかってるんでしょう?時間がないって」
その言葉が重い。

タクシーに乗ってはなさんは言った。

ごめんなさい、と。

私達はあなたを騙していたのかもしれません、と。

「着きました。ここに一方雪菜がいます。」

着いたのはこの辺りで一番でかい市立病院。

「林田くん、多分大丈夫でしょうけど、驚かないでくださいね。」

はなさんがタクシーをおりたあと
慣れた様子でロビーで手続きをして、エレベーターに乗り込んだ。
< 51 / 65 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop