転校生のカノジョのヒミツ
転校十日め(木)3
ここからは雪菜さんの一人語り。
俺の口の出せる話ではなかったし、
出そうとも思えなかったので、
ただ聞いていた。
「本当にごめんなさい。
言いたかったんだけど、言えなくて。
いままで君と会ってた、体がロボットってことも知ってるのかな?
はなちゃんに全部話してもらっちゃったみたい。
えーとね、
どうしよっかな?
どこから話せばいいんだろう?
ここに来た理由は・・・まだ言いたくないんだ。
ごめんね?
ちゃんと話すから。
じゃあ、こんなことしようと思ったきっかけから話すね。
私は昔から、ここに入院しててね、
中学も小学校もほとんど行ってなかったの。
だから、行きたかったの。学校。
毎日当たり前みたいに。
単純に。
友達と話して、勉強して、寄り道して帰って、
休日に遊んで、みたいなことしたかったの。