【BL】恋に時間は関係ない!


あの告白から一週間たったある日。


俺はすっかり手作り弁当攻撃にも慣れ、今日のおかずは何かなと考えてしまっていたり。

だってマジで旨いんだもん。


しかし今日は珍しく昼休み開始のチャイムが鳴っても、遠山君は姿を現さなかった。



おかしいな……
いつもなら飛んでくるのに。


なんか寂し………くなんてないぞ!

むしろここは喜ぶべきところであって!



とか思いつつ遠山君のクラスに向かってる俺って……。


廊下を歩いていると


「好きなんです!」



とどこからか女の子の告白が聞こえてきた。



声は廊下の曲がり角から聞こえてくるようで、俺はこっそり覗いてみた。


そして慌てて首を引っ込める。


だって告白されてんの遠山君なんだもん!


ど、どどどどうしよう!?


見なかったことにして立ち去るべきだよな?


でも気になる………。



「ずっと好きでした!良かったら付き合ってくれませんか?」
「悪いが君に興味ないんだ。他を当たってくれ。」



うっわ………
容赦ないなぁ。


あんなこと言われたら………



女子が走って去っていく。



あーあ、やっぱああなるよな。


「盗み聞きか?」
「うわ!?」


いきなり声をかけられて、飛び上がってしまった。



「いい趣味じゃないな。」
「たまたまだよ。それより、さっきの言い方は酷かったんじゃない?」
「いいんだ。変な期待を持たせるより、ああ言ってあげた方が。」



やっぱモテる人の言うことは違うな。



「それに俺は今、君に夢中だ。他に目を向けてる暇はない。」


なんて真っ直ぐな………

こっちが恥ずかしくなってきた。



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