【BL】恋に時間は関係ない!



「なぁ、なんで俺なの?」



ちゃんと聞いたことがなかったのを思い出して、ふと尋ねたくなった。



「一目惚れ。」
「やっぱり…」


それだけか。



「最初は。でも知れば知るほど好きになってる。昨日より今日、さらに君を好きになった。正直、困ってる。」



イケメンくんが顔を真っ赤にさせて言った。


さっきまで冷たい言葉で女の子の告白を断っていたイケメンくんが。



「それは反則じゃないでしょうか。」
「ん?」



ちょっと……
いや、かなりトキメきました。

あれ?
俺ってこんなに乙女思考だったっけ?


遠山君が悪い!

そうだ、遠山君がイケメンなのが悪い!



「どうしよう……好きになってしまいそうだ。」
「え……?」


しまった!
思わず声に出してしまった。



「い、今のは聞かなかったことに……」
「それは無理だ。」
「え?」



瞬間、俺は腕を引かれ目の前にはイケメンくんの顔。



「早く俺を好きになってくれ。」



ズルい!
これはズルいぞ!!


「も、もうちょっと時間が欲しいんですが……」


心の準備ってやつの時間が!!


「分かった。でもその間に俺はもっと君を好きになっているから。」



お願いだからこの距離で微笑まないでぇぇー!



「ああ、でも」


ニヤリと笑う顔を見た刹那、唇に柔らかーい感触。


そうです、キスされちゃいました。


「~~~~~な、ななななにを」
「待てのご褒美。早く………好きになってくれ。」



ぎゅっと抱き締められたら、ドキドキしちゃいますよ。


好きになるのも………


時間の問題、だろうなぁ。





――end――




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