何度キミに逢えば……。


『あたしだけ幸せになれないよ。歩夢もちゃんと気持ち一緒に伝えようよ』


歩夢は俯いてしまった。

「でも……」


『でもじゃない。これは先輩の言った言葉なんだけどね。多分昴くんあたしのこと本当は好きじゃないと思うんだ』



「なんでそんなこと言えるの?」



『なんかバツゲームとかで言わされたんじゃない?』



「でも昴はふざけたりしないよ」


歩夢から一筋涙が流れた。



本当はずっと不安だったんだね。


ごめんね……今まで気づいてあげられなくて。


『明日分かることだよ』


あたしはコーヒーを飲んだ。



「歩夢さ昴とは恋愛の話したことなかったんだ。多分自分の気持ちを知られたくなかったからかも」


『話してみないと分かんないことも沢山あると思うよ』





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