何度キミに逢えば……。


多分充は転ける。


―……ドテッ。


「イテッ!」


ほらな。


充はだいたい張り切ってる時にドジる事が多い。

今思えば、子供みてぇだな。


『お前カッコ悪すぎだし』


充に手を差し出した。


「心の友よ……」


握っていた手を気紛れで離した。


当然のように充は尻餅をついた。


『悪い。充がキモくて』


「陽太くんも相変わらずね」

充はあぁ〜びっくりしたって自力で立って埃を払った。


「なぁなぁ!俺と陽太どっちが人並みの人間だと思う?」


「「陽太(くん)」」


ほらみろ。


『だから後悔するって言っただろ?』


遠慮深い愛生ですら充って言わなかったじゃん。



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