何度キミに逢えば……。


「……今でも覚えてるよ……あたしたちが親友になった日のこと……あれはまだあたしたちが親友になってない……小学3年生の時……学校の行事で
山にキャンプに行った夜みんなで肝試しをしてくじ引きで二人ペアでやることになってたまたま梨花と二人ペアになった。」


愛生の涙は止まった。


「その時はすごく嫌だったのを覚えてる。きっと梨花も嫌だったと思う。でもあたしは梨花とペアになれて良かったって今は心からそう思えるよ。お陰で梨花と親友になるキッカケになったから。
梨花と親友になってから空手一色だったあたしの世界は一気に明るくなったんだよ。いつも早く空手やりたいと思ってたのにずっと梨花といたいなって思えたんだよ。

なんかあたしだけの梨花が結婚して充くんの梨花になっちゃって正直悔しいけど梨花が幸せなら良いかなって思える。
長くなっちゃったけどこれだけ言わせてください。

これから先、ずっとずっとおばあちゃんになっても親友だよ。あたしも充くんに負けないように頑張って……充くんに梨花はまだあげない……んだから……」


また愛生が泣き出しけど今度は拭かなかった。


そのわけは―……。




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