何度キミに逢えば……。
……お願い!早まらないでっ!!
―……バタン。
あたしは勢いよく屋上のドアを開けた。
『……ハァ……ハァ……海世……チャン……』
柵に寄りかかっている海世の姿があった。
音に反応して振り向いた。
「先生……この……お姉ちゃん……だぁれ……?」
彼女は小学3年生ぐらいの幼い子だった。
「江島愛生チャン……彼の恋人だ」
海世チャンは柚希サンの言葉に見開いた。
そして「ごめんなさい」と呪文のように涙を流し唱え、その場に頭を抱え込むようにしゃがんだ。
『海世チャン……?』
あたしは彼女の近くに行き、同じようにしゃがんだ。