何度キミに逢えば……。


海世チャンは柵の上に立って衝撃的な言葉を告げた。

「それでね…思ったの……海世がここから飛び降りれば良いんだって……」


『えっ……』


今何て言った……?


飛び……降りる……?


ここは10階。


屋上から落ちれば必ず生きて帰ってくることは出来ない……。


「止めなさいっ!」


「ごめんなさい……先生、お姉ちゃん」


海世チャンの体が斜めになっていく。


「これで神様も許してくれるかな……?」


陽太ならどうしてるかな?


きっと彼なら―……。


―……ドスン。


あたしは海世チャンの腕を引っ張った。


―……バチンッ!


同じことをしたはず……。






< 295 / 325 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop