何度キミに逢えば……。
最後の贈り物
愛生side
愛生side◆
数日後、陽太の葬式が行われた。
あたしたちは今お墓に来ていた。
やっぱり何度写真を見てもメールを見直してもキミはいないんだ。
それを毎回再確認しては一人で泣いてた。
お墓の前で立ち止まっていると輝サンに声をかけられた。
「陽太の部屋にあった愛生宛の手紙。中身は読んでないから安心して!」
輝サンはいつも通り元気だけどホントは影で泣いたんだろうな。
少し目が腫れてるから。
『今読んでも良いですか?』
「もちろん♪」
封筒から出した。
《愛生へ
これを読んでるってことは俺はお前の隣にはいないんだな。
こんな手紙書くつもりなかったし一生渡す気もなかった。
だって一生愛生の隣にいたいから。
お前を一人にして逝くわけにはいかないからな!まず始めに約束破って悪い。
本当は愛生とは付き合いたくなかった。
俺はいつ死んでもおかしくない。
俺が死んで一番悲しむのはお前だから。
置いていかれるのは悲しいって分かってるから……。》