グッバイ・ティラミス
「先生、先生!」
「んー?」
「先生は、どんな生徒が好きなの?」
なんだか、心がふわふわして、今ならなんでもできてしまいそう。
先生との距離を一歩グッと縮めて、わざと甘えるように上目づかいで先生の目を下から覗きこんでみた。
私の髪の毛が揺れて、先生の肩に触れる。
「そうだな〜。」
わざとらしく近づいてきた私に気づいているのか気づいていないのか、先生は体制をズラしたりせず、私との近すぎる距離を保っていた。
先生は顎をポリポリかきながら、一瞬だけ考える素振りを見せて、すぐにジッと私の目を見つめてくる。