グッバイ・ティラミス



胸、きゅん。


先生の言葉は私をトロンとさせるためには十分で。
甘ーい密の入った、危険な香のする、お酒のような効果があるんです。


なんだか頭がふわふわして、今だったら先生の彼女になれるんじゃないか、…なぁんて。
そんなありえないことまで考えてしまうんです。




想像以上に甘いその言葉は、判断力を鈍らせる。



「…可愛くないし。」

「そう?
俺は可愛いとおもうよ。」




先生は、知らないんでしょう?


その言葉がどれくらい、私をドキドキさせるか。
先生のなんてことない言葉が、私の宝物になっていくこと、先生は知らないんでしょう?



先生、お願いだから、そんな甘い言葉、軽々しく言わないで。




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