グッバイ・ティラミス
「…??」
「だって、好きって言ってもらえて、嫌な人はいないでしょ?」
クスっと、先生は冗談でも言うような感じで軽く笑いながら、椅子から立ち上がった。
理科準備室の明かりが反射して、先生の顔はよく見えない。
「なっちゃんは、とても可愛いもん。」
ーー先生は、とても誠実な人であったということに、この瞬間気づいたんです。
先生は、私の気持ちをわかっていながら、私を避けようとはしなかった。
先生は先生であることを守りながら、私の気持ちを生徒ではなく1人の女性として、きちんと向き合ってくれたんです。
教師側からしてみたら対処がめんどくさいであろう、生徒からの恋心。先生は、煙たがったりしなかった。
先生はしっかりと、私の恋心を受け止めてくれていた。