グッバイ・ティラミス
「毎週金曜日、私のために放課後一時間、英語を教えてください。
そしたら、誰にも言いません。」
「……。」
これを、チャンスだと思ってしまったの。
先生の弱みを握った。先生は、私に頭をあがらなくなった。
これを利用しないことは、ないじゃん。今だったら、だいたいのことは了承してもらえる。
先生と一緒にいれる時間は増えるかもしれない。
咄嗟に浮かんだ考えが、これだった。
「……。」
先生は、何かを考えるように、私をジッと見ていた。