グッバイ・ティラミス
先生は、中村先生のどこが好きなのかな。
英語科準備室にたどり着いた私は、先生のことを待ちながら、そんなことをボンヤリと思う。
先生、中村先生のこと、何て呼んでいるのかな。
休日はデートとかしているのかな。
しっかりとした字を描きあげるあの手のひらで、落ち着いたあの口元で、中村先生と手を繋いだりキスしたりしてるのだろうか。
「…気持ち悪い。」
想像しちゃった。
先生が中村先生を抱きしめる姿なんか、想像もしたくない。
中村先生が先生に甘える姿なんて、想像の中でさえ、絶対に見たくない。