グッバイ・ティラミス


てゆーか、先生、まだ来てないし。


誰もいない英語科準備室に1人で入るのはどうかと思ったけど…。
座りたいし。どうせ先生以外の先生がくることはないと思うので、勝手に入っちゃうことにする。



「しつれーします。」



誰もいない準備室に挨拶をした私はきっと、偉い。

そんなイイ子な私は、適当な教員椅子にガバッと座った。




「……。」


先生、まだかな。



「……。」



先生、こないし。


足音とか生徒の声とか、ひとつくらい聞こえてもいいのに、何ひとつ音がしない。


シィン、って。
静寂に包まれている。





< 28 / 125 >

この作品をシェア

pagetop