グッバイ・ティラミス



もう、私にできることは何もないじゃん。


金曜日、放課後講習をしてもらって。仲良くなれて。

もしかしたら、って。中村先生と別れる場合とか、色々考えて。私にもまだ可能性があるんだと、思い込んでいて。



結婚したら、本当にどうしようもなくなってしまう。
先生は手が届かない人になってしまう。



先生は本当の意味で、誰かのものになってしまう。



「……っ、先生先生!仮定法わかんないんだけど!」

「…望月はいつも唐突だよね。」



忘れよう。

今は先生の結婚とか、先生が誰のものとか考えない。



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