グッバイ・ティラミス
ブルーアフターブルー
なんで私が、「先生が中村先生の誕生日を祝うため」に、予定を合わせなきゃいけないんだ。
「…望月。」
「………。」
「もーちーづーき!」
「…なんですか。」
「なんか…、大丈夫?」
今日は、木曜日。
私と先生は今、本来金曜日にあるはずの補習を行っている。
さすがに鈍感な先生でも、目にとるようにわかる私の不機嫌具合に気づいたようだ。
「全っ然、大丈夫です!」
「……。」
そりゃあ、機嫌悪くもなるに決まってる。
中村先生を祝うために、なぜ私が気を使わなきゃいけないんだ。…先生は中村先生の誕生日でもある明日、中村先生にプロポーズするっていうのに。
なんで自ら、中村先生と先生の幸せを導くような行動をしなきゃいけないの。
「…そうは見えないけど。」
あからさまふてくされた私を見て、先生はすっごく困った顔をしている。
先生にそんな顔をさせるのは嫌だけど、ドロドロした感情はどうにもできなかった。