ツンデレ彼女。
「お前が死ね」
折りたたみ傘に二人で肩を並べ、
縮こまりながら悪態をついた。
くだらない事で言い合いになり、
それでもすぐに忘れてしまって。
また新しく悪態をついて、
喧嘩して。
「お前ん家ってドコ?」
随分と時間が経ち、歩いた頃に
昴がいきなり訪ねた。
「古いナンパか?」
「バカか、違ェよ。お前ん家がオレん家の通り道かも知れねェじゃん」
「通り道じゃなかったら?」
「置いていく」
昴は理恵の問いかけに意地悪げに笑って見せた。
理恵は相手を睨みつけ、
足を思いっきり踏んでから答える。