heart and cold~私には貴方だけ~【完】
その頃俺は、完璧をものにしつつある中学2年。
サッカー部の仲間たち全員とお揃いのウィンドブレーカーが欠かせなくなる真冬。
学校が終わった放課後、俺はいつものように部活に参加して、その後いつものように自主練をしていた。
体が温まってはいるけど、やっぱり顔とか指先が寒い。
白い息を吐きながらボールを蹴ってジョギングをしていた。
校庭をあと一周したら上がろうと思って、七周する前にスタートをしたサッカーゴールの後ろを通り過ぎた。
ふと視界の隅を誰かがかすめた…
─また来ている…─