heart and cold~私には貴方だけ~【完】





「その人を助けたかったら、あたしと付き合って。」



何言ってんだ、こいつ…



「いい加減にしろよ……なんで姉ちゃんを巻き込むんだよ…!!」



感情を押さえられずに怒鳴った。



あいつは目を見開いて



「“姉ちゃん”…?嘘でしょ?彼女じゃないの?あたしと付き合ってくれないのは彼女がいるからじゃないの?」



何を言っているんだ?



「その人は俺の姉だよ!それにお前と付き合う付き合わないは関係ねぇよ!!姉ちゃんをどうした!!?」



女の両肩をガシッと掴んで問いただした。



なのに、



「嘘でしょ?じゃああたしがしたことは無意味だったの?勘違いだったの?あんな事までしたのに!!!」



髪を乱しながらぶつぶつと言葉を発している。



「姉ちゃんをどうしたんだよっ!!!」



思いっきり揺さぶった拍子に



ちゃり…



どこかの鍵が落ちた…





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