heart and cold~私には貴方だけ~【完】
あいつから手を離してそれを拾うと、“体育館倉庫”と書かれていた。
姉ちゃん…!!!!
すぐに体育館倉庫に着いた。
荒い息なんかどうでもよくて、鍵を開けて思いっきりスライド式のドアを開けた。
ドシーン!!!
音がやむ前に電気のスイッチを探して点けた。
部屋の真ん中で、ガムテープを口に張られ、椅子に座った状態で手足を縛られて気を失っている姉ちゃんがいた。
「っ!!!!」
姉ちゃん…ごめん…
…俺のせいだ…
「クソッ!!」
壁に拳を叩きつけても、痛みを感じなかった。
代わりに心臓が締め付けられて息苦しかった。
俺は涙が出てることに気づかなかった。