heart and cold~私には貴方だけ~【完】
しばらくして
「どうしたっ!!!!」
見回りの先生が駆けつけてきた。
…その後はよく覚えていない。
ただただ、あいつが憎かったことは覚えている。
あいつに手を貸した奴らが居たことも知ってる。
俺を良く思ってない男子4人だった。
確か、あいつらが転校する事で騒動は収まった。
知っているのは一部の先生と俺らとあいつらの家族くらいだ。
確かに収まったと思う。
でも、姉ちゃんのショックは大きかった…
閉所恐怖症と一緒に精神病になってしまった。
病院に入院することが多くなって、姉ちゃんは笑ってたけど、ひきつってた。
それに、隠れたところでいつも泣いてた。
もう、姉ちゃんと笑いあって家に帰ったりできない。
恐怖を体と心に刻み込まれた姉ちゃんと、その原因になった罪を持つ俺は、お互い本当の笑顔で向き合って、澄んだ瞳に互いの姿を映すことはないだろう…