heart and cold~私には貴方だけ~【完】
──お父さんは、
3ヶ月、病院のベッドで過ごした。
日増しにやつれていた。
明らかに“大丈夫”じゃなかった。
途中からニット帽をかぶるようになって、なんかテレビで似たような人を見た気がしていた。
でも、その可能性は打ち消した。
だって…
もしそうだとしたら、お父さんは助からない。
助からないって思いたくない…
それに、
お母さんが大丈夫って言った…
だから大丈夫だって信じてた。