heart and cold~私には貴方だけ~【完】
「大丈夫?」
声をかけられてはるき君に意識が移る。
どうやら彼の上に倒れたようで、下から声がした。
彼もベッドに乗っているんだった。
「そういえば…どうしてはるき君はあたしのベッドで寝てたの?」
起きて最初に驚いたことを聞く。
「元々隣に寝そべってたんだけど、璃花の寝顔見てたら寝ちゃってた」
寝そべらないでください。
寝顔もまじまじと見られていたなんて、考えたくない。
「えーっと、いろいろ言いたいことはあるんだけど…それが家事やってくれた後の話なのね?」
「そっ」
「ありがとう。助かった。」
優しいのは良いことだと思う。
けれど、やっぱり引っかかる点があって心から感謝できない。
「でもね、女子と同じベッドでお昼寝って、あんまり感心しないわよ…?」
あたしたちはそういう関係ではない。
これでは、あたしははるき君の中の常識を疑わざる負えない。
なによりも、むかつく。
よくわからないけど湧き上がる感情。